不動産投資ローンと世帯別年収
2008年11月7日 0:00
本日、日経新聞に定額給付金の件で記事が出ておりその中で世帯別年間所得の分布図が提示されていました。(出所2006年国民生活基礎調査)
要は定額給付金をどの年収以上は払わない様にするかという話の中で年収分布を示す為に出したものですが、その分布は以下のようになっていました。
2000万以上の世帯は全体の1.2%、1500万以上の世帯は全体の3.9%、1000万以上の世帯は12.8%で世帯別年収の平均値は563.8万円でした。また、平均値以下の比率は60.7%で全体の6割以上の人が平均以下の年収になっておりました。(これは一部の高額所得者が平均値を上げている統計的な要因からかと思います。)
良く不動産投資ローンとの比較で住宅ローンの話をしますが、住宅ローンはこの平均値以下の方でも十分組むことが可能です。年収400万位の方でも借入金額が大きくなければ住宅ローンが組めてそれも普通のローンとして扱われます。(いわゆるサブプライム的な扱いではなく)
一方不動産投資用ローン(アパートローン)に関して言いますと誰もが組めるものではありません。一つの境目としては1000万以上の12.8%が現在の一つのギリギリのラインではないかと思われます。ただ、実際の運用に関して言いますとこのライン以上の年収だからと言って全ての銀行が真剣に取り組んでくれるわけではありません。都市銀行等の場合には全体の3.9%にあたる1500万以上の年収の方がようやくボーダーラインかなと言った所があります。仮にこの1500万以上の年収をクリアしていても自己資金の3割の準備が出来ない方や残債の額の過多が見受けられると借りられる方の場合には対象外とされてしまいます。
1000万以上の年収の方で信金や地方銀行でローンがギリギリ組める方は自己資金の余剰が大きい、相続財産が結構ある、等などの追加的なプラス要因がなければ難しいケースが散見されます。また、全世帯の1.2%に当たる年収2000万以上の世帯の方だとしても都市銀行では2000万前後では特段優遇されるというわけではありません。その勤め先ややっている仕事の希少性等に応じて年収が上がり目の方なのか、むしろ頭打ちで今後下落する可能性のあるのかによって投資用ローンの取り組みがなされるか否かが決まります。
要は投資用ローンを通すという事は100人の中で最も高い年収の方であっても条件次第では出来ないという事を示しています。信用拡張の時期であれば審査基準が緩く投資用ローンが出ておりましたが、現状では100人中1人に該当する年収でも出ない場合があるのです。住宅ローンがほとんどの方が借入金額の上限内であれば取り組んでもらえるのに対して、投資用ローンを通す事が如何に大変かという事がご理解いただけるかと思います。(投資用ローンは金額が3000万等と投資用案件としては小ぶりな場合には取り組まれない場合もあります。)
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