不動産投資と消費税
2012年2月29日 0:00
不動産投資と消費税は地味ながら結構関係しています。居住用賃貸(売上)は非課税となっていますが、仕入は課税となっています。それが今後問題になってきそうです。
消費税の仕組みは簡単に言えば、生産者、卸、小売、消費者といた場合に、卸が生産者から仕入れる場合に生産者には100円の税前価格に5円のせて支払(消費税込み105円)、それを小売りが卸から200円の税前価格で仕入(消費税込で210円)、小売りが消費者に300円の税前価格(消費税込で315円)で売ると言う仕組みになっています。
通常の物の流れはこうなっています。最終的には消費者が消費税を負担する仕組みになっていますが、各段階で負担を分かち合います。(例えば卸(10円-5円)や小売(15円-10円)は5円分の負担です。)
中間の小売りや卸も消費税を払いますが、仕入の段階で払った消費税は仕入税額控除という仕組みで支払うべき消費税を控除出来ます。(何故ならば仕入れた段階でそもそも消費税を払っているからです。)
ただ、厄介なのが非課税が絡む場合です。
居住用賃貸マンションは非課税です。以下の様な流れです。
建築会社、不動産投資家、居住者が簡単に言えば居住用不動産賃貸の関係者です。ここで、生産者にあたる、建築会社からの不動産投資家の仕入れは当然消費税が掛ります。(修繕等も含む)ところが、居住者へ賃貸する場合には不動産投資家は消費税を取る事が出来ません。
これの問題点は不動産投資家は消費税を払っているにも関わらず、居住者にチャージ出来ず、全ての負担が不動産投資家にかかって来る点です。
今後消費税が上がった場合にそのインパクトは更に大きくなります。では、何か対策はという所ですが、課税売上のある不動産投資もされる事です。事務所や店舗の場合は売上が課税売上となり、一部仕入税額控除が使えます。
詳細はまたご紹介します。