固定資産税の評価価格
2010年4月2日 0:00
4月1日を過ぎまして市町村税である固定資産税関係の動きがあります。固定資産税に関しては「賦課課税方式」と言って行政庁が価格を決めて一方的に課税する都合上、納税者の側から不服の申立てをする事により価格の決定を修正してもらう事が出来ます。(一種の救済処置です。)
そのための手続きとして納税者が「固定資産評価審査委員会」に対して「審査の申出」を行う必要があります。
納税者が固定資産課税台帳の閲覧に関しての公示があった日以降、納税通知書を受け取ってから60日以内の期間に申立てる事が必要になります。
不動産投資をされていて、入居率が高くても低くても必ず掛ってくる固定資産税は上手く付きあう必要があります。
今年の賦課期日(1月1日)での土地価格は前年比10%内外の下落があったと新聞紙上でも出ておりましたが、その下落分の価格の修正が適切に行われているかチェックを行う必要があります。(適切に修正されていれば審査の申立ての必要は無いでしょう。)
なお、固定資産税に関しては「自分の土地建物」に関して「価格」を調べる「閲覧」という制度と、「他人の土地建物」に関して「価格」を調べる「縦覧」という制度があります。
審査の申出をするにあたっては、自分の土地建物の評価が「他と比べて高い」という必要がありますが、そのためには同一市町村内における類似した土地建物との比較を行う事を抜きには行えません。(説得力を確保する必要があります。)
従って、「閲覧」も「縦覧」も行ってそれから、「審査の申出」を行い価格を下げてもらう必要があります。ただ、申出をして何の連絡もない場合は申出が「却下」された事になりますので、その事実に基づいて訴訟によって価格の修正を申し立てる必要があります。(前置主義)
不動産投資において文字通り「固定」コストを動かす一年のうちでも数少ない機会です。(60日+αの期間のみです。